小松空港の特産品セレクトショップ「空の駅こまつ」（小松市浮柳町）を運営する「こまつ観光物産ネットワーク」（土居原町）が客の要望に合わせたオンライン販売を強化し、新たな商品開発にも取り組んでいる。

入り口に設けられたお薦めコーナーには特産のトマトも

　2013（平成25）年にオープンした同店は、小松市が進める6次産業化を促進する狙いもあり、小松市の特産農産物である大麦やトマト、米、ニンジンなどの加工した「こまつもんブランド」の商品など1000種類のアイテムをそろえる。小松市産の六条大麦100％で作る「こまつ歌舞伎ビール」（360円）は同団体が企画に携わった商品。昨年10月には市内で採れた「五百万石」を使った「酒米エール」が新たに加わるなど、ふるさと納税の返礼品としても人気があるという。

　県外客も利用する空港内に店を構えることで、小松の特産品をアピールするとともに、客の反応を見ながら次の販促につなげる生産者のステップの場としても活用されている。オンラインショップでは通常箱入りで販売する菓子を、「ひとりなので少しだけ買いたい」「いろいろな菓子を食べ比べたい」などの客の要望を受け、菓子店に掛け合い、昨年10月、バラ売りも始めた。そのほか、節分に合わせて鬼をかたどった上生菓子の注文を受け付けるなど、季節感を大切にした限定商品も販売する。SNSではスタッフの感想を盛り込んだ情報を頻繁に発信し、商品の魅力や生産者の思いを伝えており、コロナ禍で空港利用者が少ない時も、「小松のおいしいものが集まっている」という口コミから地元の客が店に訪れ購入しているという。

　オンラインストア担当の堀真由子さんは「リアルでもオンラインでも、九谷焼などの工芸品や、お菓子、お酒、農産物など小松のおいしいものをたくさんそろえている。ぜひ『こまつもん』を見て食べて、元気になっていただきたい」と話す。

　営業時間は8時～19時30分。