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公立小松大学で初の卒業式 隈研吾さんデザインのアカデミックガウンで

この日のためにデザインされたアカデミックガウンをまとい、2018年に入学した第1期生227人が卒業(公立小松大学提供)

この日のためにデザインされたアカデミックガウンをまとい、2018年に入学した第1期生227人が卒業(公立小松大学提供)

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 公立小松大学の学位記授与式が3月23日、こまつ芸術劇場うらら(小松市土居原町)で行われ、第1期生227人が新たな旅立ちを迎えた。

アカデミックガウンで学位記を受け取る卒業生

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 同大は南加賀で初の4年制大学として、2018(平成30)年に開学。ものづくりが盛んな小松の地域性を生かした「生産システム科学科」のほか、「看護学科」「臨床工学科」「国際文化交流学科」の4学科から成る複合大学で、実習やインターンシップなど地元の企業と連携するなど地域と密着した教育にも力を入れてきた。

 初めての卒業生を送り出す記念セレモニーに、大学との一体感や誇りを感じてほしいとアカデミックガウンの着用を検討。学生の受け入れを行なってきた化学素材メーカー「小松マテーレ」(能美市浜町)に相談したところ、ガウンのための新素材として、しなやかで軽く高級感のある生地を開発。スクールカラーでもあるネイビーは、廃棄される植物の天然成分で染色した。デザインは建築家の隈研吾さんが担当。「折り紙」をイメージし、四角の生地を折り重ね、切り込みを入れたシンプルな仕立てで、端材も最小限に抑えているという。着物や袴の上からでも着用でき、日本のスタイルに合わせたガウンが完成した。

 山本博学長は「1期生を学士として社会に送り出すことができた。それぞれが持つ個性に加え、大学で極めた専門性や行動特性などを生かし、リーダーシップを発揮していってほしい」と期待を込めた。

 同大では4月、大学院を開設。サスティナブルシステム科学研究科として専門分野を超えて連携し、地域の社会人も受け入れながら、持続可能な社会構築に貢献できる人材育成を目指す。

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