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小松の埋蔵文化財センターで「春の古代体験」 重文土器や包丁もお披露目

「春の古代体験」コーナーで毎年人気の弓矢体験

「春の古代体験」コーナーで毎年人気の弓矢体験

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 小松市埋蔵文化財センター(小松市原町)が3月19日、弓矢や火おこしなどを楽しめる「春の古代体験」を始めた。

修復しお披露目された重要文化財の土器

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 例年は春休みに「古代体験春まつり」として行っているイベントが、コロナ禍により中止。建物前にテントを設置し、密にならないよう屋外で、期間を長めに設定して実施することにした。人気の弓矢は、イヌガヤという湾曲した軽い木と水鳥の羽を材料に職員が手作りしたもの。参加した子どもたちは「思ったより威力が強くてびっくりした。楽しい」と喜んでいた。そのほか、火おこし体験や火打ち石体験なども予約不要で参加できる。体験時間は9時30分~16時30分。参加無料。3月31日まで。

 展示室では小学校で歴史の授業がスタートする時期に合わせ、企画展「遺跡が語るこまつの歴史」を開催。2万年前の旧石器時代から小松城下が栄える近世まで、小松が歩んできた歴史を遺跡から知ることができる内容になっている。学芸員の村上昂之さんは「何気なく住んでいる街の下に、どのような遺跡があって、歴史があって、どんな人が暮らしていたのかを知り、感じてもらいたい」と期待する。

 村上さんによると、小松は遺跡の数も出土品も多く、同館には市内で発掘された重要文化財約1020点が収蔵されているという。弥生時代の八日市地方遺跡からの出土品の修理が完了し、今回4点がお披露目となった。土器は欠けていた部分を復元し、色味も合わせることで当時のイメージのまま見ることができるようにした。稲刈りに使っていたという大型の石包丁にはコーティングを施し、長く継承していけるよう修繕している。

 開館時間は9時~17時。水曜休館。入館料は、一般=100円、高校生以下無料。企画展は5月15日まで。

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