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加賀でドローン観光の実証実験 3D地図の有効活用へ

アマチュアパイロットが参加して「ドローン空撮体験ツアー」の実証実験

アマチュアパイロットが参加して「ドローン空撮体験ツアー」の実証実験

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 加賀市は8月22日、アマチュアパイロットが参加する「ドローン空撮体験ツアー」の実証実験を柴山潟湖畔公園(加賀市潮津町)で行った。

トラジェクトリーのAI管制プラットフォーム「TRJX」

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 同市は2019年、AI航空管制システムの開発を行う「トラジェクトリー」(東京都中央区)と連携協定を締結。加賀市スマートシティ課の吉本竜也さんによると、将来的に普及が予測されているエアモビリティー(空飛ぶクルマ)のインフラ構築を目指し、同社と共同で市内生活圏全域を網羅する3D地図の整備を全国に先駆けて進めているという。

 同時にドローン活用を推進するため、今年5月には全国初の有人地帯での目視外飛行を想定した医薬品の配送実験を実施。災害時の状況確認や施設の点検整備、鳥獣害対策などにも期待されている。一方で観光地では規制が多く飛行場所の確保が難しいことから、アマチュアパイロット向けのドローン撮影ツアーの誘致を見据えた「観光ビジネス」の可能性を探る実証実験を行うことにした。3Dの立体的な地図により建物や鉄塔の高さを把握し、AIによる管制システムによるサポートも行い複数の機体でも事故なく安全に飛行させるようにする。さらに温泉街は屋外に露天風呂のある施設が多く、ドローンに対する警戒感もあることから、飛行を制御することでプライバシー保護にも役立てる狙いがある。

 実証実験では片山津温泉観光協会と事前に調整を行い、市内を中心に4人のパイロットが集まった。関係者以外は立入禁止にして、公園内にドローンの離発着場所を確保。昼間と夜間の2回実施し、夜は同潟で打ち上げられる花火を撮影した。参加者による空撮写真のコンテストを行い、優秀作品を市内の事業者と共有することで、ドローンビジネスへの理解や需要を高めたいという。

 加賀市では引き続き、ドローン観光のビジネスモデルを検証し、住民の理解や同意を得ながら仕組みを整え、スマートシティとしてのまちづくりを行っていく予定。

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