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小松市立高校の美術専攻生が「卒展」 将来に願いを込めた作品も

宮本三郎美術館のロビーに小松市立高校芸術コース美術専攻の3年生13人の作品を展示

宮本三郎美術館のロビーに小松市立高校芸術コース美術専攻の3年生13人の作品を展示

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 小松市立高校芸術コース美術専攻の3年生による卒業制作展「卒展」が1月8日、宮本三郎美術館(小松市小馬出町)のロビーで始まった。

複雑な人間の心をキャラクターを通して表現したという直江柊羽さんの「Mx.Heart」

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 29期生となる13人は、2年次に日本画、油画、デザインの3コースに分かれ技術を学んできた。新型コロナの影響で研修旅行の中止や、発表の場が制限されるなど思うような表現活動ができない中でも地道に努力を重ね、コンクールや展覧会で何人もの生徒が入賞。担当講師によると、昨年の夏頃から取り組んだ卒業制作では、これまでの学びの集大成としてそれぞれが自分の表現したいものに挑み、クオリティーの高い作品に仕上がったという。

 初日には、生徒のギャラリートークが設けられた。卒業制作で初めて大作に挑んだという油画コースの長岡千隼さんは「これまで閉じこもっていた小さな世界から大きく飛び出す自分と重ね合わせるように、輝く金魚とさびついた漂流物を対比させながら、明るい色彩で楽しく描いた」と説明した。

 同じく油画コースの直江柊羽さんは人間の感情をテーマに制作。「目に見えない気持ちや言葉をキャラクター化し、それらを重ね立体化することで複雑な『心』を表現した」と言う。直江さんが「たまごちゃん」と呼ぶキャラクターには、殻を破り、アーティストとして羽ばたいていきたいという願いが込められている。

 そのほか、北陸新幹線小松駅開業に向けて、小松市の観光キャラクターを考案したデザイン画や、白山と海を豪快に描いた日本画など、個性あふれる作品が並ぶ。

 開館時間は9時~17時。同館での展示は1月23日まで。その後、小松市役所(1月24日~28日)、小松市立高校(2月10日~3月1日)でも展示する。

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