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小松の「尾小屋マインロード」再開 サミットに合わせまち巡りツアーも

日本遺産サミットの開催を盛り上げるため、点検が完了した200メートルほどを見学再開

日本遺産サミットの開催を盛り上げるため、点検が完了した200メートルほどを見学再開

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 小松の「尾小屋鉱山資料館」(小松市尾小屋町)は、点検のため閉鎖していた「尾小屋マインロード」を11月1日に再開した。

鉱山の旧坑道を原寸ジオラマと共に見学できる「尾小屋マインロード」

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 尾小屋鉱山は明治10年代から本格的な採掘が始まり、最盛期には年間2000トンを超える粗銅を生産した日本有数の銅鉱山。1971(昭和46)年に閉山したが、歴史と文化を後世に伝えるため、鉱山に関する資料や鉱石・鉱物を学べる資料館をオープン。1992(平成4)年には坑道の一部を「尾小屋マインロード」として公開した。

 今年5月に坑道に設置していた展示物の一部が破損し、それを機に総点検を実施。半年ほど立ち入りができない状態が続いていた。冬期休館を前に、600メートルのうち200メートルほどを再開し、実際に使われていた坑道内で、見張り場やボーリング、さく孔といった作業の様子を原寸大のジオラマなどで見学できる。

 地域一帯には、銅を抽出する精錬の際に出るカス「カラミ」で六角形に成形したレンガが残り、擁壁や護岸のほか、建物にも使われていたことから、尾小屋の歴史遺産として「カラミ見学ツアー」を定期的に開催。県外からも多くの参加者がある人気講座となっている。四ツ目圭吾館長は「鉱山のまちとしてにぎわっていた面影が今も残る尾小屋を知ってもらい、歴史や人々の暮らしに思いをはせることで、明日への活力にしてもらえたら」と思いを寄せる。

 同館は、11月13日・14日に開かれる「日本遺産サミットin小松」のサテライト会場になっており、期間中は1日4回、無料シャトルバスを運行。11時と13時到着のバスに合わせて、資料館の展示解説とカラミを巡るツアーを開き、「鉱山のまち」として繁栄した尾小屋の歴史や遺構を体感できるようにする。

 開館時間は9時~17時。水曜休館。入館料は、一般=500円、高校生以下無料。12月1日~3月24日は冬期休館となる。

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