石川県が16年の歳月をかけ育成した和梨のオリジナル品種「加賀しずく」の初出荷が8月24日に行われ、産地の加賀市でも販売が始まった。
重さ600グラムほどある大玉の「加賀しずく」。収穫量が少ないことから週に2回しか入荷がなく、期間も9月中旬までと短いため「幻の梨」ともいわれている。JA加賀の農産物直売所「元気村」(加賀市作見町)では1人1個の個数制限を設け、できるだけ多くの人に販売できるようにした。価格は1,000円。ジューシーで酸味が少なく、なめらかな食感が特徴で、糖度や外観などの厳しい条件を満たしたものには「プレミアム」の称号が付けられる。同店ではプレミアムを1個1,500円で販売する。
加賀市内では海側の「小塩辻」と山側の「奥谷」の2地域で梨を栽培しており、それぞれ競い合いながら特徴ある梨作りに取り組んでいる。県内でも有数の産地である加賀の梨をさらに広めたいと、JA加賀では今年7月に「加賀梨」としてロゴマークを制作。販売コーナーにもたくさんののぼりを立ててPRを行った。
阪本英一店長は「一度食べておいしかったからと購入するリピーターの方もおり、とても人気が高い。市内では他にも十種類以上の梨を生産し、10月ごろまでいろいろな品種が出回るので、地元のおいしい梨をたくさん味わっていただきたい」と呼び掛ける。
営業時間は8時30分~18時30分。
県が主催する「ルビーロマン&加賀しずくフェア」では8月28日~9月5日、「河田ふたば」(小松市河田町)、「パティスリーカフェ クルール」(白山町)、「洋菓子工房ぶどうの木 イオンモール新小松店」(清六町)など県内33の店で「加賀しずく」を使ったスイーツを提供する。