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小松で「スマート林業」の研修会 コマツの最先端重機活用

日本の山林の形状に合わせてカスタマイズされた「ICTハーベスタ」

日本の山林の形状に合わせてカスタマイズされた「ICTハーベスタ」

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 スマート林業を推進する石川県が8月26日・27日、木場潟近くにある小松製作所の研修施設で最先端重機「ICTハーベスタ」の研修会を行った。

つかんだ木材の直径や長さなどを即座にデータ化

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 県では林業の収益力向上のため、ICT(情報通信技術)を取り入れた「スマート林業」を推進。小松製作所と連携して森林資源量調査にドローンを活用するなど、低コストで省力化した作業システムの実証を行ってきた。同時に人材育成にも力を入れており、県森林組合連合会とも協定を結んでいることから、本年度は「ICTハーベスタ」の技術者養成にも着手した。

 同機は立ち木の伐採から枝払い、カットして規格をそろえ集材するといった一連の作業を1分程度で行う。同時に丸太の大きさや長さを自動計測し、採集地などの木材データもクラウド上で共有できるという。これまでチェーンソーやメジャーなどを使い手作業で行っていた作業が大幅に効率化できることから、今後林業の主力機になることが予想されている。

 7月に行われた初回に続き4人が参加。同社が開発したシミュレーターで訓練した後、圃場で実機の操縦を行った。年度内に合計6回開催する研修会では、同社が今年4月から販売を開始した新型モデルでも訓練を行っていく。

 県森林管理課の東出満さんは「丸太にするまでの一連の流れがたった一つの重機で行える。低コスト化だけでなく、情報を集積して事業の進捗状況の把握や、取引先とのマッチングもシステム上で可能。スマート林業の構築を進め、木材流通が効率化できれば」と期待を込める。

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