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加賀に駄菓子店「箱宮BASE」 秘密基地テーマにギャラリーも

「秘密基地」をテーマに、集落の中にひっそりとたたずむコンテナハウス

「秘密基地」をテーマに、集落の中にひっそりとたたずむコンテナハウス

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 トラックコンテナを活用した駄菓子店「秘密基地 箱宮BASE(ベース)」(加賀市箱宮町)が10月30日、加賀にオープンした。

ギャラリーコーナーでは店長の上杉来実子さんが作ったシェルランプなどを展示販売

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 店長の上杉来実子さんは、海岸で見つけた貝やガラス片でシェルランプなどを作るクラフト作家。2019年、能美から加賀に拠点を移し、仲間と「万(よろず)工房」を立ち上げた。イベントを企画し、クラフトや飲食の販売なども行う。神戸出身で、大震災の教訓から「災害時には普段から声を掛け合う関係が大切」と考える上杉さん。コロナ禍で人が集まる機会が失われ、「横のつながり」が薄れていることに危機感を抱き、世代を超えて地域の人たちが集う場所を作りたいと、自宅の敷地内で駄菓子店を開くことにした。

 中古のトラックコンテナを購入し、仲間たちが毎週末集まり工事を行い、1カ月で開店までこぎ着けた。備品は廃材などを活用し、骨董(こっとう)品店を営む仲間の協力もあり、哀愁のある看板やおもちゃなど昭和の雰囲気を前面に出した店が完成。店の奥にはギャラリースペースを設け、上杉さんの作品をはじめ、山中塗の器やアクセサリーなど他の作家の作品も展示する。

 宣伝活動はほとんど行わなかったが、集落内の子どもたちの口コミで市内全域から親子連れが集まり、連日にぎわいを見せているという。小さい子どもたちも小銭を握りしめながら商品を選び、キャッシュレス化が進み現金で購入することが減ったうえ、個人商店も減り顔見知りの店におつかいに行く機会がない時代の、金銭教育の場にする狙いもある。

 上杉さんは「自分の幼少期を振り返ると、駄菓子屋は子どもの居場所で、一つのコミュニティーだった。子どもを地域のみんなで育てるという街の雰囲気を、この場所から作れたら。子どもから大人まで誰でも気軽に遊びに来てほしい」と期待を寄せる。

 営業時間は13時~17時。

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