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小松でグルメイベント「おみせDEマルシェ」開幕 農業青年グループが旬の食材提供

提供:小松能美地区農業青年グループ 制作:小松経済新聞

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「地元農産品を地元のお店で食べて、地域を応援しよう!」をコンセプトに、10月16日から小松市内でスタートしたグルメイベント「おみせDEマルシェin小松2021」。

地元で採れた「旬の食材」をオリジナルメニューで楽しめるイベントの魅力や、参加する生産者団体の思い、地域密着型農業の未来についてご紹介します。

産直の「旬の食材」を期間限定オリジナルメニューに

「おみせDEマルシェin小松」は、新型コロナウイルスで打撃を受けた飲食店や農家を応援しようと昨年初開催されました。

小松市内の飲食店と地元の農家がコラボレーションして旬の野菜や果物を使い、1か月限定の特別メニューを提供するというこの企画。来店者にも評判が良かったことから、今年も実施することになりました。イタリアン、フレンチ、和食や中華などあらゆるジャンルの飲食店に加え、和菓子・洋菓子店なども新たに加わり、合計18店が参加しています。

地元で採れた旬の果物や野菜を使った限定メニューを提供

「バターナッツかぼちゃ」など珍しい品種の野菜も

食材を提供するのは、小松能美地区農業青年グループに加盟する農家を中心とした19の農家や農業団体。地元産の旬の食材を使ってもらいながら、農家も食材のプロとしての助言を行うなど、飲食店や小売店と共に新しいメニューを開発しました。

小松能美地区農業青年グループ会長で、サツマイモを栽培する中野聖太さん

同グループ会長の中野聖太さんは、小松市内で主にサツマイモを栽培。元気な土づくりに取り組むこだわりの農家です。有機質の天然肥料をふんわりと混ぜ込んだ砂地の畑で育てることで、甘さが増し、表面もツルツルの見栄えが良いイモになるといいます。

今回提供する品種は、しっとりした食感と甘みの強さが特徴。今回初めて参加する和菓子店「長池彩華堂」とコラボレーションしました。

「長池彩華堂」で提供する「金時芋のクリームきんつば」(162円)

店主の長池正さんは、兼ねてから地元の農産物を使ったお菓子を増やしていきたいと考えていましたが、イベントを通して農家と直接やりとりし、高品質の食材を新鮮なうちに直接届けてもらえることが大きな魅力だといいます。

新たに開発した「金時芋のクリームきんつば」は、丁寧に裏ごしした芋をふんだんに使い、スイートポテトのようなクリーミーなきんつばに仕上げました。中野さんの芋の特徴である、ねっとりとした甘味を生かしています。

店の一角には農産品を販売するコーナーも

参加各店では期間中、コラボレーションする農家の農産物を店内で販売します。生産者と消費者を直接つないで「顔の見える野菜・果物」を提供し、地域内で循環する消費の仕組みを作ろうという試みです。

食料輸送に伴う二酸化炭素の発生など、環境負荷の指標である「フード・マイレージ」にも着目し、地産地消を進めることで環境への負荷を減らそうという「消費者の意識改革」にもつなげる狙いがあります。

「なかの農園」の中野聖太さんと「長池彩華堂」の長池正さん

中には規模が小さく生産量に制限がある農家もありますが、直接やりとりすることで安定的な供給を目指し、希少な農産物を使ったバラエティ豊かな商品の提供につながることにも期待されています。

長池さんは「1か月限定の特別メニュー。たくさんの人に食べていただき、地元の農産物の美味しさを味わってもらえたら」と話します。

「おみせDEマルシェin小松2021」参加店

小松市内の和洋中の飲食店、カフェやスイーツ店で特別メニューや農産物を購入できる

飲食店

カフェ・スイーツ店

おみせDEマルシェin小松2021
期間:2021年10月16日~11月14日
会場:小松市内のレストラン・スイーツ店など18店
主催:小松商工会議所
問い合わせ:0761-21-3121

地域に貢献!小松能美地区農業青年グループ

「おみせDEマルシェin小松」に食材提供する「小松能美地区農業青年グループ」は、小松市・能美市・川北町の35歳以下の若手農業者の自主グループです。

現在の会員数は12人で、米、トマト、丸芋、サツマイモなどさまざまな作物を生産しています。

地域の保育園児の芋掘り体験

定期的に行う勉強会では、農業技術の向上や効率的な経営、マーケティングなど幅広く学びながら、生産性を上げるとともにこれからの農業を考える場にしてきました。そして、農業の楽しさや魅力を知ってもらい、次世代につなぐ活動として、小学校での食育活動や保育園児向けの芋掘り体験なども行なってきました。

クラウドファンディングで購入した電動ノコギリをJAに寄贈

さらに、地域農業を活性化するためのプロジェクトにも積極的にチャレンジ。

2018(平成30)年の大雪では、倒壊したハウスがエリア内に700棟以上と大きな被害がありました。倒壊したままでは耕作放棄地となることも考えられ、農家の負担を抑えながら撤去作業を進められる方法を模索し、クラウドファンディングに挑戦。

早々に目標金額を達成し、トータルで77万2,000円の支援金を集めることに成功。電動ノコギリなどの撤去資材を購入してJAに寄付し、農家が無償で借りられるようにしました。

第58回全国青年農業者会議で「農林水産大臣賞」を受賞

さらに同年、商工会議所と連携して「農地見学バスツアー」を3回開催。飲食店などの担当者を招き、地元の生産者を訪ねて現場を見てもらい、現地商談会として活用。農家と飲食店がコラボレーションして新商品の開発を行うなど、販路を拡大しました。

2019(平成31)年に開催された第58回全国青年農業者会議の選考会では、その取り組みが評価され「農林水産大臣賞」を受賞。「最優秀農業青年クラブ」に選ばれました。

「新しい農業」を目指して

小松能美地区農業青年グループ会長の中野聖太さん

生産者の高齢化、耕作放棄地の拡大、食料自給率の低下、輸送に伴う環境負荷など、日本の農業が抱えるあらゆる課題を解決するため、スマート農業や農業DX構想など「新しい農業」への変革が求められる現代。

会長の中野さんは「グループに参加したことであらゆるジャンルの横のつながりができ、新しい発想や連携も生まれている。若手農業者が集まり農業の未来を共に考え、地域に密着したさまざまな企画にチャレンジしていくことで、次世代の農業を支える基盤作りにつながれば」と期待を込めます。

従来の枠にとらわれない「新しい農業」へ。若手の感性を生かしながら、農業の可能性を広げる挑戦が続きます。

小松能美地区農業青年グループ

石川県小松市園町ハ108-1(石川県南加賀農林総合事務所内)
TEL 0761-23-1703

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