橋立海水浴場（加賀市田尻町）が7月10日海開きし、「海の家COSTA（コスタ）」が今年の営業をスタートした。

地元のやまは水産が橋立海水浴場で運営する「海の家COSTA」

　景勝地「尼御前岬」と橋立漁港を左右に臨む海の家として、昨年リニューアルオープンした同店。前経営者が亡くなり、引き継ぐ形で地元の「やまは水産」（田尻町）が運営。私有地に建てられているため日没後の営業が可能なことから、夜も曜日を限定して営業。大ぶりの刺し身（700円）やサザエのつぼ焼き（600円）など、水産会社ならではの新鮮な魚介類を提供する。

　社長の橋本靖司さんは、以前引き継ぎを打診された際、本業が忙しいことや、建物の補修などに多額の費用がかかるため、引き受けるかどうかかなり悩んだという。しかし、管理する人がいなくなれば海の安全が危ぶまれることや、毎年行ってきた中学生の海岸清掃もできなくなることから、地元に海水浴場を残したい一心で引き受けることにした。

　市場での仕事を終えた後、寝る間を惜しんで3カ月かけ補修したという建物には、橋本さん手作りのハイビスカスの花の絵や、浮き玉で作ったヤシの実を飾り付けた。今年は店の一角にプライベートルームを新設し、2,000円の追加料金で利用できるようにした。

　運営で一番大切にしているのが「安心安全」。ライフセーバーの講習を受け、海岸を一望できる監視所には救助用のボートや担架を装備。遊泳エリアを徹底しているため、昨年は一度も事故がなかったことが自慢だという。

　橋本さんは「ゆくゆくはトレーラーハウスを設置したり、海の上でドローンショーやプロジェクションマッピングをしたりできれば。子どもたちが楽しい海の思い出を作れるような、日本一の海の家にしたい」と意気込みを見せる。

　営業時間は9時～16時、17時～22時（夜は金曜・土曜・祝前日のみ）。席料は、中学生以上＝1,000円、4歳以上＝500円で、テラス席は無料。