暮らす・働く

シングルマザーを支えたい 加賀のシェアハウス「ははこハウス ハニコム」1周年

「ははこハウス ハニコム」管理人の生駒朋子さん

「ははこハウス ハニコム」管理人の生駒朋子さん

  • 10

  •  

 山中温泉にあるシングルマザー専用シェアハウス「ははこハウス ハニコム」が、10月に1周年を迎えた。

古民家をリフォームし明るい壁紙を貼った個室

[広告]

 管理人の生駒朋子さんは岐阜県出身で、都内のテレビ局で働いていたが、慌ただしい毎日に疑問を感じ退職。2017(平成29)年に地域おこし協力隊として加賀市に移住し、隊員として地域の人たちと触れ合いながら、この場所で何ができるかを考えてきた。翌年、女性専用のおしゃべりサロンを始め、誰かと話したりクラフト作りを楽しんだりして、ゆったりと過ごせる「居場所」を作ることに。活動を通して参加者と悩みや孤独感を共有する中、ひとりで仕事と子育てを頑張るシングルマザーを応援するシェアハウスの運営を決意したという。

 山中温泉にある古民家を改装し、2020年10月にオープンしたシェアハウスは世帯の構成に合わせて選べるよう、5.5畳から12.5畳まで広さが異なる個室を整備。全てフローリングにし、星や動物など子どもも喜びそうな壁紙を貼るなど、4世帯が入居できる仕様にした。1階には広い共有スペースやゲストルームも設け、小さい子どもも走り回って自由に遊べるように。部屋代(月3万7,000円~)に光熱費などの共益費と食費で住むことができ、共同生活者として不安を抱えやすいシングルマザーに寄り添うことで、生活の基盤を作れる環境を提供する。シェアハウスの名前は蜂の巣を意味する「ハニコム」とし、六角形が集まって形成される巣の構造が、「お互いが支え合って暮らす」という目的と一致することから名付けたという。

 生駒さんは自然体験インストラクターの資格を生かし、入居者ともたき火などさまざまな体験をしていく予定で、「母子でのびのびと楽しく暮らせるお手伝いをしたい。離婚を決めた人や、シングルマザーとして実家に帰ったが自立を考えている人たちのファーストステップの場所になれば」と話す。

 入居希望はSNSから受け付ける。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース