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小松マテーレが繊維を学ぶワークショップ アップサイクルの取り組みも

旧本社を改装したラボ「fa-bo」には、外装に炭素繊維でできた耐震補強材が使われている

旧本社を改装したラボ「fa-bo」には、外装に炭素繊維でできた耐震補強材が使われている

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 能美の化学素材メーカー「小松マテーレ」(能美市浜町)が8月18日、敷地内にあるファブリックラボラトリー「fa-bo(ファーボ)」で繊維について学べるワークショップを始めた。

マスクやスマホクリーナーなど天然染料を使った絞り染め

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 2015(平成27)年に建築家の隈研吾さんの設計で改装した旧本社。同ラボは繊維の歴史や生産工程が学べる「ファブリックのラボラトリー」として、取引先や地元の小中学校の社会科見学などで使われていた。新たに「繊維を楽しく学べるワークショップ」を常設することで繊維産業を身近に感じてもらおうと、1階部分を体験型の施設として開放。ローカルツーリズムにも対応する。工場や事務所などあらゆる部署から集まったスタッフが何度も研修し、クイズなども盛り込みながら、子どもから大人まで分かりやすく楽しめる内容にブラッシュアップしたという。

 ワークショップではマスクやコースターなど好きなアイテムを選び、同社の技術を再現した家庭用の調理器具で染色。玉ネギの皮やワインなど身近な素材の天然染料を使っており、環境にも配慮する。カラフルな端材を使った編み物やクッション作り、抗ウイルスや防臭防虫などの機能加工も体験できる。

 6月に本社横にオープンした「mono-bo(モノーボ)」は、素材の企画から販売まで一貫して行う直営ショップ。新たにデザインチームを結成し、社員の声を生かしながら商品を開発しており、機能性マスクなどのほか、製造工程で出る端材などをバッグなどの小物に生まれ変わらせるアップサイクル型のオリジナルブランドを展開し販売する。同ラボはその関連施設として、一歩踏み込んだ形で繊維の魅力や可能性について体感できる場所にするという。

 理事の奥谷晃宏さんは「当社の技術を生かした施設の体験を通して、地域の産業の面白さや事業の幅広さを知ってもらえれば。そして体験した子どもたちが繊維に興味を持ち、入社したいと感じてもらえたらうれしい」と話す。

 ワークショップの体験は1日2回(10時30分~、14時~)。火曜定休。体験料は500円。1週間前までの予約が必要で、申し込みはホームページと専用電話(TEL 0761-58-0374)で受け付ける。

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