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九谷焼でアクアリウム 小松の「セラボクタニ」で魚と競演する展覧会

九谷焼の置物や廃棄される器を魚のすみかに再利用

九谷焼の置物や廃棄される器を魚のすみかに再利用

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 小松の「九谷セラミック・ラボラトリー(セラボクタニ)」(小松市若杉町、TEL 0761-48-4235)で現在、九谷焼をアクアリウムの一部として鑑賞する「セラボリウム」展が開かれている。

20種類近くの魚と共に九谷焼を鑑賞

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 夏休みの特別展として企画された同展では熱帯魚をはじめ、アロワナやナマズなどが泳ぐ水槽に九谷焼を展示。大きな鉢には水草を浮かべ、金魚を泳がせるなど、16のアクアリウムを並べた。九谷焼には魚をかたどった置物も多く、同じ種類の魚を入れるなど展示方法にも工夫を凝らす。

 同館を運営する小松市地域おこし協力隊の緒方康浩さんは「九谷焼は『置物』として作られるものも多く、他産地にはあまりない特徴の一つ」だという。住環境の変化により床の間などの飾る場所が減る中、新しい置物の使い方を提案できないかと企画した。製品化する際に必ず出る陶片や割れてしまった器などを魚のすみかにするなど、廃棄物から新しい価値を見出すアップサイクルの取り組みにも挑戦する。

 製土工場の建て替えに伴い、2019年、ギャラリーや体験工房を備えた複合型の施設として開館した同館では、九谷焼の原料である「花坂陶石」が粉砕され、粘土になる工程を間近で見ることができる。絵付けをする前の「素地」を作る窯元の組合も運営に携わっているため、「白い九谷焼」を展示販売しているのも特徴。職人の高い技術と九谷焼の造形の美がシンプルに楽しめると来館者から好評だという。

 開館時間は10時~17時。水曜休館。入館料は、一般=300円、高校生以下=150円。8月31日まで。

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