能美市ヨガ協会が5月11日、化学素材メーカーの「小松マテーレ」(能美市浜町)で瞑想(めいそう)トレーニングを取り入れたマインドフルネス研修を始めた。
マインドフルネスは、多忙なビジネスマンの生産性を上げようとアメリカのビジネス界で広まったとされており、ストレス軽減や集中力向上などの効果を期待して世界各国で行われている。同社では管理職を対象にマインドフルネスを知ってもらい、ゆくゆくはそれぞれの部署で社員にも広めることを目標に、全6回のコースとして隔週で研修をスタートした。オンラインで東京や大阪の事務所もつなぎ、全社で取り組む。講師は、協会理事長でヨガサロン「Being yoga」(能美市緑が丘)を運営する安田詔子さんが務める。
昼休みの時間に開かれた1時間の研修では、メトロノームの規則的な音に集中することや、「ボディスキャニング」という自分の体の一部分を順番に意識する手法などを実践。参加者からは「音があることで集中しやすかった」「体のいろいろな部分がリラックスして、少し体が浮き上がるようなフワッとした感じがした。コロナで家にいることも多くなっていたので、健康管理にも役立てていければ」などの声が聞かれた。
同社総務課長の井上淳さんは「社内の活性化になれば。4回目を迎え、マインドフルネスがどういうことなのかがようやく分かってきて、参加者たちも日常で実践し始めている。まずは管理職から元気になって、社内に広めながら会社全体で継続していきたい」と意欲を見せる。
安田さんは「マインドフルネスを続けるとストレスに強い脳になり、記憶力が上がったり、ひらめきが出てきたりする効果もある。まずは5分でもいいので日々の習慣にしてもらい、良さを実感してほしい」と話し、依頼があれば出張研修などにも対応するという。