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九谷焼の芸術祭「クタニズム」 今年はリアルで楽しむ2つの展覧会も

今年は「九谷焼の技」に焦点を当て、「高雅絢爛展」と「名工選 NEXT九谷 vol.III」の2つの展覧会をリアルでも開催(オンラインによる作品展示は9月30日~)

今年は「九谷焼の技」に焦点を当て、「高雅絢爛展」と「名工選 NEXT九谷 vol.III」の2つの展覧会をリアルでも開催(オンラインによる作品展示は9月30日~)

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 九谷焼の魅力を「技」と「産地」の視点から全国に発信する「KUTANism(クタニズム)」が9月18日、サイエンスヒルズこまつ(小松市こまつの杜)をメイン会場にスタートした。

オンラインとリアル両方で楽しむ「クタニズム」

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 今年で3回目を迎える同イベント。昨年はコロナ禍によりオンラインのみとしたが、反響が大きく「実物を見たい」という声も多く聞かれ、今年は感染対策を行いながらリアル開催にも踏み切った。小松市と能美市で展覧会や絵付け体験などを行うほか、ウェブサイトでは九谷焼の歴史やガイドツアー、産地の魅力を伝える映像アーカイブなどが楽しめるようにした。会期は11月14日まで。

 同館では2つの展覧会が開催しており、「九谷焼の今」に焦点を当てた「高雅絢爛(こうがけんらん)展」では、小松市と能美市ゆかりの39人の作家による56点の作品を展示。牟田陽日さんの大胆で華やかな色彩感覚にあふれる碗(わん)や、田村敬星さんの毛筆細字による超絶技巧の水指しなど、若手からベテラン作家まで個性豊かな九谷焼を間近に見ることができる。

 「名工選 NEXT九谷 vol.III」では、九谷焼のさまざまな加飾技法を若手作家の作品と共に紹介。大正時代に生み出されたが誰も再現できなかったという幻の技法「砡質手(ぎょくしつて)」を復活させた山本秀平さんの花瓶も展示しており、伝統の技を受け継ぎながら新たな技として昇華させる様子を知ることができる。同展は浅蔵五十吉記念館(能美市泉台町)に巡回する(9月29日~11月7日)。

 実行委員長を務める宮橋勝栄小松市長は「見応えのある作品が一堂にそろい、今年はリアルでもオンラインでも双方の良さを生かしながら楽しめる。これからの『九谷焼の未来』に向け、産地である小松市と能美市が連携して九谷焼を世界に発信していきたい」と期待を込める。

 同館での展示は9月26日まで。開館時間は、9時30分~17時。観覧料は、一般=500円、大学生・専門学校生=300円。

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